剽窃とは何か
- 他人の書いた文章を無断でそのまま自分のものとして用いること。
- 自分の論文の主要な論点やアイディアを、他人の論文から無断で借用すること。
「無断で」とは、他人の文章を引用したり、その内容を利用したりする際に、出典を表記しないことであり、意図的でなくても剽窃にあたります。
剽窃はなぜいけないか
1.剽窃は恥ずべき行為です。
学問の世界では知識は万人に共有されます。だから著作物でも学術上の利用は無償なのです。しかし、これを利用する場合には、提供者(著作者)への敬意を欠いてはいけません。まして、他人の功績を自分の功績でもあるかのように偽ることは、真理を大切にするものにとって恥ずべき行為です。
2.剽窃は愚かな行為です。
レポートや卒業論文は、指導を受けながら努力して自分の能力を高める機会です。剽窃は、自らこのチャンスを放棄する愚かな行為です。
3.剽窃は不正行為です。
レポートや卒業論文など、成績評価に関わる文書における意図的な剽窃は、筆記試験におけるカンニング、レポートの代筆などと同列の不正行為です。悪質な場合には、当該科目が不可となるだけでなく、処罰の対象になります。
学問を行うすべての者にとって、特に真理を愛し求める哲学者にとって、剽窃は愚かで不正な恥ずべき行為です。絶対にしないように、また不注意で剽窃の間違いを犯すことがないように注意してください。
何が剽窃にあたるか、また、引用や出典表記をどのようにするかといった点については、「哲学入門」やレポート執筆指導の際に具体的に指導しますので、きちんと修得してください。